沖田の!滑らない!ディベトーーーーク!!梅子編!(本文は真面目です)

 iTVです。こたつの季節ですね。
 蜜柑とか食べながら、他の大学のディベート部のブログ読んだりするんですよ。で、気が付いてしまったんですよね。こんなにイントロ長いの、ウチだけじゃないかと。某壱萬圓札の先生の大学とか、3行くらいで綺麗に纏めているじゃないですか。あっ、これヤベェ奴、潜在的読者を失ってる奴かも、と思ったんです。
 でもそのあと見直してみたら、案外、UTDSの誇る歴代のブロガーの先輩方も、結構イントロでかっ飛ばしてるの多いんですよね。ええ。ですからこの路線も、ぶっ飛ばしているようで意外に伝統的、規範を逸脱しているようで規範に収まり、且つそれを再強化しているという奴なのかも知れません。UTDSブログファンの需要に合っていると見るべきなのか、ダサいと見るべきか。真実は、それぞれの読者のみなさまの中に。


 さて、駄文はさておき、今回は沖田の梅子杯感想文をお送りします。
 若葉杯以来二度目のブログ登場となる沖田。笠川・山本・沖田「ゆうき三人衆」の中でも一際異彩を放つ鬼才。ディベートマシンと呼ばれてなぜか照れるという、意味不明の可愛さを誇ります。プレパ用紙は一万枚常時携帯との噂もありますが、その真相は....。




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 こんにちは。一年の沖田です。今回梅子杯に出場いたしましたのでその報告をしたいと思います。
 私にとって梅子杯は喜びよりも苦しみの方が多い思い出となりましたが、自分の中でただの思い出にしたくないという思い、そしてお世話になった人に感謝を伝えたい、との思いで筆をとることにしました。もし興味がありましたら、読んでいただければ幸いです。


ハイパー高火力ルーキー、沖田。
ディベート中の写真はマジでかっこいいんだよ、マジで。
マジで。日常会話さえしなければ。


1.    UTDSに入る前
 高校の時準備型の英語ディベートをしていてパーラも大学で始めてみたいと思っていたので、大学に入る前からUTDSの存在は知っていました。UTDSのブログを読み、高校の英語ディベート部の先輩である平本先輩、栗原先輩、新本先輩のご活躍を知り、東大に入りたい気持ちを一層強くしたのを覚えています。梅子杯についても高校生の時から知っていました。JPDUYouTubeに掲載されている梅子杯決勝THW ban cosmetic surgeryの音源を見つけたのがきっかけでした。調べると「一年生最強決定戦」で「大学の中で4人しか出られない大会」とあり、自分がパーラどのくらいできるかわからないけれども出られることならば出たいなあ、と漠然と感じていました。


2.    トライアウトまで
 入学しUTDSに入部すると周りの部員のレベルの高さに驚きました。WSDCに出場していた浅野を筆頭として英語や論理力が私よりも格段に優れている一年生がたくさんいました。この中で4人に入ることはかなり厳しい、と感じましたが頑張るだけ頑張ってみよう、と一学期や夏休みの目標を梅子のメンバーに選ばれていい成績を残すこと、としスピ練やプレパ練やラウンド練などをしていました。

3.    トライアウト
 トライアウトは3モーションありました。あとから思い返すと、私のスピーチは全部めちゃくちゃでした。中にはモーションとほとんど関係ない議論を展開していたスピーチもありました。とても反省の残る試験となりました。結果、ギリギリでしたが通過することができました。


カメラを向けられての笑顔が苦手な沖田さん。
実際の笑顔はもっと可愛いよ!


4.    梅子杯まで
 大学から4人しか選ばれないということもあり、責任感やプレッシャーを感じ続けた二週間でした。話し合いの結果、私は陳内と組むことになりました。浅野清水ペアもそうでしたが、不幸なことにどちらも1st希望でした。話し合いの結果私が2ndをすることになりましたが、これに多大な危機感を抱いていました。なぜならそれまで大会で一回も2ndをしたことがなく2ndのやり方について漠然とした認識しかないままだったからです。加えて大会まで残り2週間もない、という切迫した状況だったので早く2ndを習得しなければならない、という不安のままその日のラウンド練を迎えました。
 その日のラウンド練は最悪でした。相手へのエンゲージをほとんどできず自分の思いついたことを並び立てる、まるでできの悪すぎる1stのようなスピーチをし、Tokyo Aに惨敗でした。浅野のスピーチ中、精神不安定になりカバンを持って帰ろうかと思ったことを今でも鮮明に覚えています。その後Tokyo Aは最初モーションgov, opp読み間違えていたことを知り、自分たちはそれでも負けたのか、とさらに苦しくなりました。選抜メンバーなのに、というプレッシャーもあり、ディベートやめようか、と思いました。自分を痛めつけてまでこの競技を続ける意味があるのだろうか、と真剣に悩みましたが、梅子までは続けようと思い、フィードバックを吸収できるようにすることに努めました。
 その後、Tokyo A, Hit-U, WAD, KDSと駒場練で、一回WADにお邪魔して二週間ラウンド練を中心に陳内と練習しました。この間、10回ほど試合をしましたが勝てたのは一回のみでした。最後は感覚が麻痺してきて負けても悔しさを感じなくなってきました。この苦しみから早く抜け出したい、梅子が早く終わって欲しい、以外の感情を感じなくなっていました。先輩や同輩に「頑張ってね」と言われ「頑張ります!」と返事するも、心中には自らの死骸が横たわっていました。こんなに負け続きのチームに期待していただけること自体申し訳なかったし、惨めな姿を梅子でさらさなければならないことにも精神的苦痛を感じていました。それでも、見捨てないで指導していただいた先輩、一緒に練習してくれた陳内には感謝してもしきれません。ありがとうございます。

ネクタイの結び方が驚異的に下手との噂も。
というキャプションによって、
この写真の格好良さを半減させる悪いブログ担。

5.    梅子杯一日目
 緊張感のあるORでした。みんなスーツだったからかもしれませんが、他大の勝利への執念を普段の大会以上に感じました。
 試合ですが、R1のモーションが発表された時びっくりしました。梅子の過去問や古典モーションはかなり復習していたのですが見たことがありませんでした。その後も古典モーションじゃないな、梅子の傾向変わったな、と思うモーションでした。R1,2を勝ち、迎えたR3を終え勝利したことが告げられた時陳内と机の下で手を握り合ったのが忘れられない。あんなに負けつづけ辛い思いをしたのでブレイク落ちするのでは、とずっと思っていました。なので、R3の時点でブレイクを確実にできたことに対する喜びはひとしおのものでした。
 喜びのまま戻ったORでどこの大学か存じ上げないのですが、泣いているチームがいました。おそらく、R3の結果でブレイク落ちが確定したのだと思います。これは私にとってとても衝撃的でした。梅子の練習を始めて以来、自分をこれ以上傷つけたくないとの思いで負けに対して感情を殺し勝利にあまりこだわっていませんでした。しかし泣くほどまでに純粋に、そして狡猾に勝利を求めている彼らのその姿をとても素敵だな、と思いました。あそこまでVoteを取るために一途になれる姿をとてもうらやましく思いました。梅子練習で忘れかけていた勝利への執念を、奇遇にも梅子で思い出すことができました。それだけでも、この大会に出た価値があったのかもしれません。
 そしてR4を迎えました。相手はWAD Aでした。WAD Aの一人と、今まで出た大会で必ずといいほど当たって一勝しかできていなかったので、絶対勝ってやると燃えました。しかしながら相手の2ndへのリバッタルが全くと言っていいほど思いつかないまま結局相手のコンテクストで勝負することができず、負けを確信しました。やっぱりWAD Aすごいな、と思うと同時に悔しさを感じながら会場を後にしました。
 その夜のブレイクナイトは、申し込みをしていなかったので行きませんでした。申し込みをしなかったのは、まわりには「ブレイクナイトに行って寝るのが遅いと本選に影響するから」と言っていたのですが、単純にブレイクする自信がなかったからです。結果はTokyo Aからのラインで知りました。WAD Aが一位通過で自分たちの敗北を知るとともに、すごいな、と尊敬していました。また、浅野や慶應の馬場といった優勝候補のチームがブレイクラウンドの自分たちとは違う山に配置されていたので、うまくいけばGF行けるのでは?と思い明日頑張ろう、と陳内にラインして寝ました。

6.    梅子杯二日目
 あまり思い出したくありませんが、書こうと思います。初戦で当たったのはICU Aでした。「勝ったんじゃね?」と言う私の横で負けを確信している陳内。結果は2-1で負けました。あまりにあっけなく終わり、この二週間はなんだったのかとしばらく呆然としていました。

本当に沖田の笑顔を写真に収めるのは難しいんやな


7.    所感
A.    梅子の練習をする中でディベートへの向き合い方を普段以上に考えさせられました。 “Why do you debate?” と、マークさんに4月に聞かれて以降ずっと考え続けている問いなのですが、この競技は適当に向き合っていいものではないと思います。結果を大会で求めることは当然のことだと思いますが、結果をディベートでの目的としていると負け続けた時ディベート自体をやめたいと思うのかもしれません。結果を目的としてディベートをしてきたつもりではなかったのですが、自らの中でどこかそういったところがあったのかもしれません。その意味で、梅子の体験は自らが気づかなかったところに気づけたので良かったと思います。
B.    強くならなければならないと思いました。ディベートが弱いとパートナーにも迷惑をかけます。対戦相手に、その人の成長機会を奪うという意味でも迷惑をかけます。また今までディベートを教えてくださった先輩方、自分たちが出場するためにジャッジしてくださる方、ジャッジを集めてくださった方に対しても不誠実なのだと思います。何より、自分が敗北に甘んじる人間になりたくない。特に今回、R4, Oct Finalで相手へのエンゲージが足りなかったのは2ndの自分の責任で悔やんでも悔やみきれません。いろんな方に迷惑をかけてしまいました。今回の結果には全く満足していません。もう負けたくないので、強くなるための努力を忘れずにし続けたいと思います。そしていつか、実力で優勝したいと思います。

8.    感謝
l   陳内へ
 二週間、一緒に梅子の練習をしてくれて、そして梅子に一緒に出てくれてありがとう。私が精神的につらい時、いつも支えてくれてありがとう。梅子出たくないといって困らせたり、負けばっかりで落ち込みまくってしまったり、陳内にはたくさん迷惑をかけてしまいました。本当に申し訳ない。陳内自身も負け続きでつらかっただろうに。感謝しています。一緒に組めて本当に良かったと思います。陳内はトライアウト前、熱心にトライアウト対策をしていたり、組んでからも(授業中も)ずっとプレパ練をしていたりと、そのディベートへの向き合い方もとても学ぶものがありました。また、試合中も意見が違うことはほとんどなく意気投合して試合ができたと思っています。最高のパートナーでした。また組んで試合したいと思います。つらいこともたくさんあったけど、陳内と一緒にこの大会に臨めたことはずっと忘れません。
l   Tokyo A
 圧倒的実力、尊敬しています。BP Noviceもお疲れ様でした。勝てるように頑張るので、待っていてください。
l   平本先輩へ
本郷からわざわざ駒場にいらっしゃって2回もジャッジをしていただきありがとうございました。夏休みにもディベートを教えてくださり本当に感謝しています。比較のやり方は梅子本番、とても役立ちました。
l   栗原先輩へ
先輩には高校時代から本当にお世話になっています。ディベートの基礎を教えてくださったのも、梅子練習でアドバイスや励ましの言葉をくださったのも栗原先輩でした。先輩の暖かさ、優しさ、感謝しています。
l   渡辺先輩へ
道場、ありがとうございました。リバッタルの仕方など、いろいろ学ばせていただきました。最終的にBP Noviceに出ないことになり申し訳なかったですが、多くをあの道場で学べました。ありがとうございます。
l   板部先輩へ
毎回の練習でジャッジしていただいたりアドバイスしていただいたりと、本当に感謝しています。また、大会後先輩と話し、去年の梅子の思い出など伺えたりなどして良かったです。また、夜いただいたライン、感動しました。来年自分も先輩みたいな先輩になれるようにがんばりたいと思います。
l   高田先輩へ
大会、ジャッジでいらっしゃってくださりありがとうございます。大会前気さくに声をかけていただき、リラックスして試合に臨むことができました。これからもよろしくお願いします。
l   新本先輩へ
ディベートから距離を置かれているにもかかわらず、私の悩みを受け止め2ndを教えていただき本当に感謝しています。先輩ほど人のことを考えてくれ、手助けしてくださる方を見たことがありません。こんなに素晴らしい方が先輩でとても幸せです。
l   柴田先輩へ
梅子に選ばれてから精神的にきつかった私と夜の3時まで電話してくださったり、毎回の試合でアドバイスしていただいたりとありがとうございます。先輩の優しさで、私はとても助かりました。
l   堀口、茅根、とーたへ
わざわざ遠いのに応援しに来てくれてありがとう。来てくれて早々に負けてしまい本当に申し訳ないです。
l   先輩方、同期へ
ここに書ききれなかった方々へ。練習などで試合したりジャッジしていただいたり合宿でレクチャー受けたり試合したりADIでご飯食べに行ったり悩みを聞いてくれたり。この暖かい空間がとても好きです。ありがとうを伝えたいです。皆さんが梅子、応援してくださったこと、忘れません。また、中島れお、シャドーでブレイクしていてさすがだな、と感じました。おめでとう。


 以上が感想文になります。私に出場する機会を与えてくださった方々、支えてくださった方々、大会を運営してくださった方々、本当にありがとうございました。

(笑顔) (笑顔) (笑顔) (弾ける笑顔) (一応笑顔)

右から二人目、柴田部長が可愛すぎて
Tokyo Bに目がいかない。


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 沖田くんの感想文をお送りしました。やっぱ iTV先輩、流石の優しさっすね。ええ、うるさいです、すみません。



【次回】
梅子四人衆、最後の一人。
仁の浅野、義の陳内、
礼の沖田に、智の清水。

華にして麗、清らかに湧く水の如く。
清水感想文をお楽しみに!




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