NEAO 感想文 written by 峯村



寒っ!



……というわけで、中国は北京にて、11/1411/16に行われた東北アジア大会(Northeast Asian Open、通称NEAO・にゃお)に参加してきました。
今回はその感想文を峯村が書かせていただきます。(English does not follow.)
 
(偉そうにTokyo 1を名乗る)


有元と出ることが決まったときにまず思ったのは、純ジャパとしての圧倒的な不利さでした。何といっても、EFL枠がないので。しかしそんな僕の悲観的な予想を見事覆す結果(Open13位ブレイク)となり、無事ジュリアスに殺されずに済みましたを含めみんなの期待に応えられたかなと思います。(ほとんど有元のおかげですが)。
わざわざ指導してくださり、本郷練にもお邪魔させてくださった先輩方、応援してくれたみんな、そして偉大なる一年ディベータ―の有元、ありがとうございました!!



 さて、冒頭の話に戻ります。ヘイズですね。
まだ雲の中を飛んでいるのかと思ったらいつの間にか着陸していたくらい、北京はヘイズが立ち込めていました。東京の曇り方とは比べものにならないくらいのどんより具合です。マスク必須。

(さらに、北京首都空港はターミナルに直接行くことができず、そのへんで飛行機から降ろされる! まさに「降り立った」という感じである!!)



このヘイズ、寒い季節は暖房をよく使うためとくにひどいらしく、滞在期間もほとんど曇っていました。中国人はお日様が出るとそれだけではしゃいでしまうらしいのですが、その気持ちはちょっとわかる気がします。僕は雪が降るだけでウキウキします。

一応対比画像として帰国したときの羽田の画像を載せておきましょう。

(青空!)
(北京。これでも真昼。)





異空間の中国、空気だけではありません。
いたるところに見られる政府のスローガン。政治体制でここまで街の風景が変わるのかという感じですね。

(なんとなくよさそうなことを言っている。)


(「文明と一緒に一歩前へ(?)」、と小便器の前に。)



ホテルの一階はレストランになっており、毎朝そこで朝食を取っていたのですが(小麦の塊と野菜しかなかった)、スマホ中毒の店員がいました。気づいたらゲームをしているかドラマを見ているんですね。FacebookなどのSNSは当局の監視により使えませんが、それでもなおスマホは無限に人類の時間を吸い取っていくようです。
年上の店員が注意するといったんスマホを手放すものの、一時的であまり効果はありません。

(ドラマのクライマックスなのかもしれない。)


というか年上の店員も一緒になってドラマを鑑賞していました。中国のドラマ、そんなに面白いのか……?

でも、PM2.5の濃度の低さやトイレに流せるトイレットペーパーを作る製紙技術では日本が上回っていますが、北京の中心部の巨大な建物や恐ろしく広い道路、複雑な高架車線には圧倒されましたし(さすがは世界一の人口と世界二位の経済大国)、ホテル近くのスーパーのおじちゃんの感じの良さや迷子になったときに道を教えてくれたお兄さんの親切さは素直にいいなと思いました。スマホで対戦ゲームをする警備員達の適当さも(勤務中かもしれないけど)のどかな光景に見えました。




ところで皆さんはfreedom of expressionって大事だと思いますか?
Hate speechとかanti-social behaviorglorifyした芸術作品とか。
Average reasonable personである僕はそういう表現をしないため実感がわかず、禁止してもいいんじゃないかと感じていました。そんな僕の想像を覆す出来事が・・・・・・。



ことの発端は一日目のR2

Theme: China, China
THBT it is in Taiwan’s interest to abandon its policies that support independence.
「台湾独立しなくていいんじゃね?」

ちなみにTokyo 1の入ったラウンドは日本人と韓国人しかいなかったため、お互い無知・無責任なことを言い合っていました。”China is aggressive now!”とか中国の方に言ったらどんな反応をされるんでしょうね……。

意外なことに、台湾の方が激怒しそうなこのディベートでoffendされたのは実は台湾人ではなく、mainlandの方でした。
共産党を熱烈に支持するとある中国人ディベータ―が、ジャッジのRFDを反中国思想と聞き間違えたらしいのです。
そのディベータ―は運営に直接文句を言えばいいのに会場の北京工業大学に通報してしまい、どういうわけか公安が登場。
逮捕者は出なかったものの、大学を追い出され、大会が中止の危機に。

こんなことあるのかって感じですが、国によってはfeministモーションがダメ、みたいな配慮というか制限はあるらしく、リベラルなコミュニティであっても思想に関わる問題は難しいのだなあと感じました。

このトラブルに対処するために二日目にemergency councilが開かれることになり、せっかく早起きして大学に向かったものの、8時からのR4は全く始まらず、結局昼頃ホテルに戻ることに。

ちなみに昼に事の顛末を知らされるまでの間、状況をつかめないディベータ―と呑気な一部の運営はパーティーをしていました。

(カラオケでBon Joviを熱唱するVincent。うまい。)
(ケーキを食べつつ中国語を勉強する有元。ChaosOR。)

しかしさすがにラウンドを3つだけやってブレイクラウンドにするのは酷であろう、ということになり(サブマリンしていたTokyo 1は危なかった)、「自分たちの泊まっているホテルの部屋を使ってラウンドをする」というまさかの展開。

(酒やたばこといったディベータ―の生態を観察するよい機会に。)
 
ベッドを机代わりにしてディベートをするというめちゃくちゃなコンディションでしたが、貴重な体験ができました。不測の事態に陥りながらもラウンドを続行し、なんとか予定通りGFまで開くことできたAdj Coreの人々の努力には感服です。まあ全く予測不可能とは言い切れないけど笑。


ADIは別として、このNEAOが僕の人生初の海外大会となったわけですが、海外、非常に楽しいです。有元もABP感想文の方で書いていますが、やっぱり参加してみるだけでずいぶん得るものがあると思います。海外ディベータ―のマナーのカッコよさ、英語のうまさには聞いていて感動しました。雰囲気を持っていく、という感じですね。実は紅葉杯で初めてブレイク落ちして以来だんだんディベートがしんどくなっていたのですが、この大会を通して「やっぱりうまくなりたい」と思うようになり、個人的にもいい刺激になりました。いろんなトラブルもあってそれはそれで面白いし、観光ができるのも海外大会のよいところだと思います。寂しいのでもっと海外に行きましょう!

NEAOのレベルは恐ろしく高いというわけではないので(一年生でも去年に引き続きブレイクできました)、わりと「お手頃」な大会かなあと思います。僕はブレイクにほとんど貢献していませんが、それでもNEAOは良い経験になりました。海外大会を敬遠している同輩やこのブログをさかのぼって読んでくれているかもしれない暇な未来の後輩たち、ぜひ参加してみてください。

では最後に観光の写真を。
北京烤鸭特好吃!!
(孫文の像といっしょに(かすかに見える奥の銅像が孫文像である。近くで同じポーズをするのが恥ずかしいらしいが、むしろこの微妙な距離感の方が恥ずかしいと思う。))
(「考え(させられ)る人」forced by Arimoto

(乾隆帝(?)が趣味で集めていたとかいう変な岩と、策を乗り越えてそれに乗っかって写真撮影をする中国人観光客たち。)


北京はもうちょっと発展して空気がきれいになったら行きたいですね。


では、再见!!

コメント

匿名 さんのコメント…
みね、おめでとうー!!!