MDO感想②

今日はクワラルンプールの綺麗な風景を多めに、ハナちゃんの撮った写真たっぷりでお届けします!

こんにちは、初めてブログを書きます1年生李東宣(ハナ)です。普段日記とかも付けていて、こんな報告を書くのは大好きでついつい長くなりそうですが(最大限押さえました)、どうか最後まで読んでくだされば幸いです。


MDO(Malaysia Debate Open)はMMU(Malaysia Multimedia University)が主催する大会で、今年は3/2~3/6に行われました。今年はマレーシア、インド、シンガポール、パキスタン、中国などの国から参加していました。UTからはTokyoA井上(部長、あっちゃん)、渡辺(ミョンバク、チャイナべ)、橋本(はしもと、チャラもと) TokyoB野口(たまちゃん)、李(私、ハナ)、韓(カリス、ハン)、そしてジャッジとして船渡(ふなT)、佐藤(ゆきちゃん)が出場しました。1年生メンバーだけで、現地でもWe are all freshers.というとOh, you are so brave!とよく言われました。

2/29 Wednesday
成田空港に朝8時45分集合。幸い誰も遅れることなく順調に出発しました。一度乗換して到着。4つ星ホテルMelia KL Hotelに泊まりました(クワラルンプールでの宿泊はすべてこのホテルです)。

3/1 Thursday
ホテルで豪華な朝ごはんを食べて、ラウンドの練習をしました。疲れているせいか本人たちは自分のスピーチの出来に納得できないようでしたが、それでも以前に比べてみんな相当成長したと感じました。また、ジャッジ二人もなかなかよいリフレクをしてくれました。

そして私の容赦ない観光プランの実行第1回目。KLCC(ペトロナスタワー)、セントラルマーケット、チャイナタウン、スリマハマリアマン寺院、関帝廟、陳氏書院、パビリオン、ロット10、アロー通りを回りました。私のプランに耐えられず疲れて帰る方々続出で最後は3人とか私一人になってしまったのですが…。

クワラルンプール(以下KL)はかなり現代都市的になっていて、この日に回った場所ではあまり“マレーシア的”なものが見られませんでした。どこに行ってもマックがあり、ショッピングセンターには世界どこにでもあるブランド品が詰められている、音楽もJPOPやKPOPばかりで、屋台もニセブランド品を売っているばかり。観光となると何か特別なものをとりわけ求めるせいか、世界の都市が同じ顔を持っていくような気がして少し残念な感じがしました。

それでもKLのLRTに乗ったり、早速現地の食べ物を食べたり、KLCCですてきな写真を撮ったり、楽しく過ごしました。
KLCCでの記念撮影。満喫してますねえ

3/2 Friday
KLからMDOのホテルがあるマラッカに移動しました。 本当は空港でコミに会ってバスに乗ってホテルまで行くのが普通ですが、なにか不具合があったらしく、自分たちで行くことになりました。恐ろしいことに私は日本でそれについては調べていなかったので前日の夜必死で安い行き方を調べました。BTSバスステーションというところから行けば12RM(マレーシアリンギット。通貨単位。1RM=30円くらい)、2時間で行けます。8人と8個の大きな荷物がある状況ですし、普通にホテルが提供してくれるタクシーが一番安全で安いので、BTSまでのタクシーはホテルのバンを使いました。そして無事マラッカに到着しました。

マラッカでのホテルEmperor Hotelは…一応3つ星ですが、MeliaKLHotelに泊まった直後だからか、やや劣った環境だと思わざるを得ませんでした。不満ではなく参考までに、タオルは1枚しかありませんし(マットタオルもない)、2日に1回交換です。部屋によってはバスタブがありません。シャンプーリンス歯ブラシなどはないです。2人部屋なのに鍵が1つしかないため、ルームメイトとよく折り合いをつける必要があります。至るところ老朽化が進んでいて、ホテルの名前にだいぶダウトがかかりました。

2人部屋なのに女子も男子も奇数で、ふなTと私はUTではない人と部屋を一緒に使うことになりました。私のルームメイトは北京外語大から来たJoeyというとっても明るくてやさしい子でした。Joeyとはこの日からたくさん話して、すぐ仲良くなりました。英語がとてもきれいで、会ってほんの数時間しか経っていないのにこの子とはめっちゃ合う!というフィーリングを受けました。運命ですね(笑)。Joeyとは帰国後もメールで仲良くしています。外国人のルームメイトをあえて選ぶのもいいと思いますよ。ただ、ふなTの場合は…いろいろすれ違いを重ねた結果、ルームメイトの名前も知らずに終わったそうです(笑)。詳しいことは本人に聞いてみてください。Case by caseということですかね。

なかよしのルームメイト、Joeyと

レジからOpening Ceremonyまで相当時間があったので、UTでまたラウンドをやりました。外国人参政権に関するモーションで、大会前最後の練習としてそれなりのレベルのラウンドができてよかったです。

Opening Ceremony後は、ふなTとゆきちゃんが大いに心配していたジャッジテストでした。UADCの映像をみてReasons for decisionなどを面接形式で評価するテストです。聞いた話によると、ほとんど何をしゃべっているかわからないような映像だったそうです。ジャッジの卵たちはその映像におびえていたそうです。

実は、私はOpening Ceremony後にすばやく抜けてマラッカのチャイナタウンの週末限定屋台街を楽しんでいました。よい子のみなさんは真似しないでください。Emperor Hotelの一番いい点はマラッカ中心部から近いという点です。てくてく15分くらい歩いてチャイナタウンまで行きました。後で昼間に行ったときに普段と週末の夜の違いがわかったのですが、長いJonker Streetのはてまで屋台が連なっていて、ここでは“マレーシア的”なものを発見できました。もちろんここにも明らかに日本や韓国から輸入した商品があったり、やたらJPOP、KPOPが流れているのですが…。他のなかまたちが苦しんでいる間、私は食べ歩きをして屋台を満喫していました。チャイナタウンからの帰り道では、テストが終わったあとチャイナタウンに行こうとしているディベータたちがいて、道を教えてあげました(笑)。その夜、ゆきちゃんとふなTはかなりのメンタルダメージを抱えて眠りについたと思います。二人とも、特にふなTが自分はtraineeになると悲しんでいました。私は二人ともそんなことはないと思いましたが…。
右端のふなTの顔が強ばっていますw

3/3 Saturday~3/4 Sunday
予選ラウンドの2日間。ORにはいろいろな国籍のディベータががやがやしていました。海外大会では時間が守られないと悪名高いですが、MDOも例外ではありませんでした。30分とか1時間遅れはそのうち慣れる範囲です。私は一時期自分の時計がずれているのではないかと疑ってもみたものです。そのくらい時間にはゆるいです。それでもみなさんは時間を守りつづけましょう。その待つ時間に何か有益なことができたらいいと思ったUTのみんなはリサーチを読んだり、本を読んだりもしましたが、6時半朝ごはんの日程で、帰りは遅いのでだんだん疲れはててゆき、結局なんとか睡眠時間の補充に利用しました。食事は基本的にご飯と鶏肉、野菜、くだもの(なぜか主にオレンジ)、パンです。そしてラウンドの合間にTea Breakと言ってあまーい紅茶とおやつを提供してくれます。私は好き嫌いがなく、どこに行ってもよく食べて太って帰ってくる人間ですが、MDO中の食事全般は(決してまずくはないのですが)おいしいと言えるものではありませんでした。まあそれでもよく食べましたが。

生徒たちが寝ていたりするUTのOR

もちろんふなTとゆきちゃんは二人ともtraineeではありませんでした。

ラウンドの部屋は寒いほど冷房がきいているので長袖は必須です。

ここからはTokyoBの7ラウンドの話を簡潔にしたいと思います。ラウンドに関しては橋本くんが詳しく書いてくれると思うので、私はなるべく簡潔に書きたいと思います。

Round1

THW stream its students according to academic ability. 負け

日本でも何度もやったことのあるモーションで、Affirだったのでよゆーとか思っていたらムンバイからきたバリバリの3年生たちに負けました。しかもジャッジも相手もcram schoolが何か分からないし、そもそも生徒たちが寝ていたり携帯をいじっている教室風景が理解できなかったそうです。当たり前のことでも国際大会ではコンセンサスでない場合もあるので気をつけたいと思いました。

Round2

THW punish passengers in car if the driver is drunken. 負け

Round3

THW abolish the IMF and the World Bank. 勝ち

我らTokyoBの初勝利でした。が、正直相手のPMが何を言っているか不明すぎてエンゲージもまともにできず、手ごたえのある勝利ではありませんでした。PMはシンガポールからきた、心理学のトラウマを専攻する方らしいのですが、もはや中国語にしか聞こえなくて、聞き取れたのはdominateという単語ぐらいでした(汗)。彼の7分スピーチは限りなく長く感じられて、私のトラウマになりそうでした。もっと海外ディベーターの音源を聞いて耳をならすべきだと痛感しました。

Round4

THW abolish vernacular schools. 負け

(このラウンドのジャッジはppさんでした。)

Affirだったにも関わらず、マレーシアのvernacular schoolが何か全く分からなかったため(indigenous schoolみたいなものと考えた)、Negから教育されました(汗)。Definition Challengeはされませんでしたが、話がかみ合わずに終わりました。相手もコミに聞いた話らしいので、分からないことは聞いてみましょう。

Round5

THW stop supporting HIV medication and focus on prevention, in Africa. 負け

Round6
THBT significant amount of food should be produced and consumed in the country. 負け(相手はICU)

Round7
THBT online hacktivists should be treated like terrorists. 勝ち

(結果:TOKYOA3勝 TOKYOB2勝)

反省

Affirのときはケースセットをちゃんとすること。PMは反論がない分ケースセットをする義務があると思います。ケースセットをちゃんとしないとお互いにかみ合わないだけでなく、特に国際大会ではお互いの背景も違うため、それぞれの暗黙の前提で話が進んでしまう印象を受けました。2ラウンド目ではThis is not about Japan.とまで言われました。LDCというdefよりはいっそ国を決めたり、例も挙げながら状況を決めたほうがいいと思いました。今回のチャンピオンはずっと本当に細かいケースセットをしていました。

私はDeputyだったのですが、スピーカーズポイントが非常に低かったです。どうして低かったのか。まずセカンドスピーカーとして、新しい視点からの分析がみられなかったことです。見せ方だけでも新しくすべきだったのに、リーダーと同じパッケージでやろうとしたため、ほとんどリーダーの繰り返しと思われたようです。そしてどこに反論しているかが不明。しかも、反論がよくても相手を切っただけで、自分の側を立てるまでには至っていない。このような反省を生かして次のICUTでは頑張りたいと思いました。

どんなときにも安定しているleaderたまちゃんと、どんなときにも相手をディスりまくってくれるwhipハンくんにもっといいメンバーになれなくて申し訳ありませんでした。二人ともMDO前はリサーチや音源の聞き取りを頑張っていて私も一緒に頑張ることができました。

ブレイクナイトはCOWBOY TOWNという、西部劇の舞台+中国の提灯+動物ふれあいパークみたいな‘テーマパーク’で行われました。行われたと言っても、ブレイクチームの発表があるまでは野外舞台(?)でRED INDIANSとCARNIVALという公演をみていました。私にはいろいろ謎かつ疑問でしたがコミの皆さんは楽しんでいたのでよかったんじゃないかと思います。私はボーリングを期待していたのですが…ブレイクチームには知っているチームがいなくて、ここでUTの先輩方がブレイクしていらっしゃっていたならすごく盛り上がるだろうに…という思いを禁じ得ませんでした。

3/5 Monday
ブレイクラウンドの日でした…が、驚くほど人が集まりませんでした。チームやジャッジすら集合時間を守りませんでした。しかもセミファイまでも観客は応援軍団か日本人みたいな感じでした。ブレイクラウンドにこんなに観客いないんですね(汗)。

私はOctoFinalでみたIIUMに惚れてしまって、ずっと彼らを応援することにしました。IIUMの男の子がかっこいいからファンになったという説はありますが、それは違います。 かっこいいのは綾部さんも認めていらっしゃるので否定はしませんが、私は3人のロールプレイのよさ、兄弟のように協力的な雰囲気、そしてスピーチの分かりやすさとロジックの組み立て方にあこがれたのです。彼らに限らず、ブレイクラウンド全体で私が一番つよく感じたのは、スタンスが非常にはっきりしていて、自分の言うことに本当に確信を持って言っているということでした。当たり前のことかもしれませんが、その説得力のある態度は本当に上手なディベータでないと真似することができないと思います。ディベートを続けてもっと内容が詰まったスピーチになれば自然と堂々となるのでしょうか。私もそんなスピーチができるようになりたいと思いました。

Grand Finalは豪華なホテルのホール貸し切りで行われました。男子はスーツでいいのでわりと楽ですが、女子にとっては何を着るかちょっと悩みだったりします。実はフォーマルと言っても、タイトなスカートから伝統衣装、普通の服装までいたので幅は意外と広かったのですが。みんな今まで仲良くなった人たちや、当たった相手、見てもらったジャッジと写真を撮りました。Grand Finalは福祉国家の是非に関するラウンドでした。5-4のものすごいスプリットでHPが優勝しました。Grand FinalにIIUMが進めなかったのは心から残念でした。SemiFinalでDeputyの男の子がすごく緊張してしまったのです…見ている私もはらはらして落ち着くことができませんでした。GrandFinalの後に私は勇気を出して話しかけ、IIUMのディベータたちと一緒に写真を撮りました!あこがれのDCA, Leloyにも頑張って話しかけ、一緒に写真を撮りました。

そうしてホテルに帰ったのは1時近く。MDOは終わってしまいました。

あこがれのチームIIUMとハナちゃん!

3/6 Tuesday

この日はホテルチェックアウトだけでした。私はルームメイトのJoeyと別れるのが悲しすぎて少し憂鬱でした。ふなTは結局ルームメイトの名前もわからないままさわやかにBye!と言って別れたそうですが(笑)。

そして私の観光プランの実行第2回目。せっかくここまで来たのだから、なんとか10時出発でマラッカの観光をしました。チャイナタウン、オランダ広場、セントポール教会、サンチャゴ砦、スタダイスなど、主要観光地は回りました。UNESCO World Heritageなだけあって、非常に趣のある場所です。チャイナタウンは夜に来た時とはまた違う味がありました。お店の充実度もさながら、芸術家たちのBatikや、繊細な木工芸品、ババニョニャ(マレーシアと中国の文化が融合して生まれた文化の総称)の美しい極彩色食器、大きなお寺など楽しめる要素満載です。オランダ広場から始まる地区一帯には遺跡や博物館がとても充実していて、ぜひともまた訪れたいと思うような魅力的な場所でした。溶けるような暑さのなかで歩きまわったり、丘を登ったりするのは疲れのたまっていた人にとっては相当しんどかったでしょうが…。

観光を無事終えて、またバスでKLに戻りました。夜は屋台で(Melia Hotelから有名な屋台街がとても近いです。)いろんな料理を頼んだり、大会が無事終わった後の安心感とMDOを通して育まれた友情(笑)のなかでワイワイとマレーシア最後の晩餐を楽しみました。大会が終わったにも関わらず、みんなのディベートに対する情熱は冷めず、ホテルに帰ってからまたラウンドをやりました。
3/7 Wednesday

飛行機が夕方の便だったので、私の観光プラン第三回目の実行をしました。この日はモスクや独立広場周辺、KLセントラル駅など、一般的な観光地を回りました。広い芝生公園の独立広場の周りはムーア様式の建物がたくさんあってとてもすてきな場所です。スルタンアブドゥルサマドビルや市立ギャラリー、図書館などがあります。このあと行ったレイクガーデンは…南国の花が咲き乱れる花園をみる予定でしたが、目標は達成できず炎天下のなかみんなを歩かせてしまって申し訳ありませんでした。国立モスクもマスジッドジャメも入るとき女性はローブとスカーフを着用させられます。モスクは青と白が基調の美しい建物で、観光客に対してオープンな態度がとても印象的でした。マレーシア鉄道公社の‘まぶしいほど白い’階段を最後にKLの観光を終えて空港に向かいました。
マレーシア最後の晩餐!実りの多い国際大会になってよかったですね!

MDOは私にとって初めての国際大会で、何もかも初めてで、いろんな心配もしましたが、無事終わって本当によかったです。ここで受けた刺激をこれから生かしていきたいです。またの大会でIIUMに会えればいいですね(笑)。そしてMDOをともにした7人に感謝したいです。私の相談を聞いてくれたり、よいアドバイスをしてくれたりしてMDO中も私を支えてくれました。私の容赦ない観光プランについてきてくれたことも感謝したいです。私の気持ちだけ先走ってみんなの疲れをmaximizeしたことや、置いていくという脅迫で配慮がなかった点はごめんなさい。私の予定が狂ったときも責めずに大丈夫と言ってくれた7人のやさしさに感動しました。MDOでみていて、ディベートとジャッジ面で7人とも以前に比べてとても成長していました。みんなそれぞれ本当に頑張っていたことの実りだと思います。これからもディべ充しましょう!!


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