Worlds 報告 ②

こんにちは。2年の富永です。

遅くなりましたが、ワールドの報告をさせて頂きます。

結果から書くと、
チーム:14点(全体で167位/396、ESLで20位)
個人:673点(全体で339位/792、EFL 3rd Best Speaker)
でした。

僕はワールドへの出場が去年に続き2回目で、大学に入ってからの国際大会は8回目でした。
僕は、ワールドは国際大会の中でも特別に重要な大会だと思っていて、今回の大会に向けても、ペアを組む田中さんとメルボルンミニ・Japan BP・TanaCupといった大会にチームで出場して準備を積んできました。

マニラには27日に着き、28日にはブリーフィングや開会式があり、ディベートは29日から始まりました。

1日目のR1、CGからのスタートでした。チーム・個人ともそれほど良い感触ではありませんでしたが、2位に食い込み、自分のスピーチも(後でタブを見たところ)75点とまずまずのスタート。COにはコーネル大学のBチームがいて、そこは1位と分るパフォーマンスで、僕はGWでのengageに苦しみました。

R2はチェアジャッジがCambridgeの非常に有名な方で、Oppositionにはアメリカの2チーム、COはコーネル大学のCチームでした。得意でないOGで、まずまずのパフォーマンスだったようですが、結果3位。COと競っていると思っていたのですが、チェアはその事を認めてくれたものの、パネルはそう思わなかったようでした。ネイティブの壁の高さを感じた試合でした。

R3はCOで、ナイフィングもあり危なかったのですがなんとか2位でした。1位はCGのIIUM C(結局ESLで16位ブレークしていました)で、このラウンドのチェアはネイティブの女性の方で、ラウンド前にスピーカーの順番を確認しなかったり、ラウンド中にコールをしなかったりと少し不安にさせる感じだったのですが、非常にoral adjudicationの質が高くて、やはりワールドのチェアは相当の実力がないとなれないんだな、と感じました。

という訳で、一日目5点。去年と一緒でしたが、去年は「上手くいった~」という感じで5点だったのに対し、今回はミスもありつつの5点だったので、まだ行けるぞ、という感じでした。

2日目。R4はチェアがOxford出身のワールドの元Finalistで、対戦した3チームは全てアメリカのチームでした。ここでOOから1位を取り、8点。アメリカ3チームを倒して、しかも有名なジャッジがくれた1位は本当に気持ち良かったです(笑)ここまでは去年と同じです。去年はその後R5とR6で4位を取ってしまったので、ここから落ちないように、と思いました。

R5はチェアがTateで、OOにコーネル大学のAチームが、CGにNUS (National University of Singapore)のDチームがいました。OGからやることはやったという感じで、チェアには1位をもらったのですが、パネル2人が譲らずvoteになり、結局パネルがmajorityになった結果OO、CGに負け3位でした(ディスカッションが非常に長引いていて少し嫌な予感はありました)。ただ、苦手だと思ったOGでTateに評価されたのが非常に嬉しかったです。ただ、パネルの説明には納得できませんでした。ちなみに、NUS Dは最終的に18点取っていました。

R6はCGで、OOのネイティブのチームと競り合いになりましたが結局1位、チェアはフィリピンの方でやはり質が高かったです。

2日目終えて12点、日本からは他にも2チームこの時点で12点がいました。去年は9試合終えて最高が12点(2チーム)だったので、日本のレベルが上がったんだな、と強く感じました。
この時点で12点にMonash A、11点にCambridgeから2チームやNUS Aがいると情報が入り、次の日はネイティブでブレークのボーダー上にいるチームとの対戦が必至、という状態でした。

そして運命の3日目にうつり、R7はOO、他の3チームは全てネイティブ(アクセント的にアメリカだったと思います)でジャッジは去年のワールドにCambridge Aで出場し、Semi-Finalistだった人でした。COにはまたコーネル大学のBチーム、コーネルと4回目の対戦でした(笑)
最終日は全てクローズラウンドなのでラウンド直後に結果は知らされませんでしたが、結局4位でした。ただ、ラウンドの質が高かったらしく、個人では2人とも80点がついていました(!)

R8はCO、相手はまたネイティブ3チーム(今度はBritishのアクセントのスピーカーが多かったです)、CGにはCambridgeのチームがいました。このラウンドは結局3位でした。R7よりレベルは下がった感じでしたが、やはり前日までと比べ勝ちづらくなってきた印象はありました。

そしてR9、チェアはOxfordのジャッジで、ESLのバブルです。最終ラウンドのポジションはCO、Openingにはネイティブが2チーム、CGにはボツワナのチームがいました。OOのチームが非常に良くて、正直その下で苦しみ、4位は回避した手ごたえがあったので、何とか2位には入れれば、という感じでしたが、後で分った結果は3位でした。

3日目の後はBreak Night Party/New Year Partyがあり、僕はParty会場で配られた、吹くと大きい音が出る道具を(南アフリカW杯で話題になったブブゼラ的な感じです)空に向かって吹くのが楽しくてかなりそれに熱中しました。New Yearを迎えた際にはみんなで大騒ぎしました。そして、Break Announcementがあった訳ですが、正直手ごたえは厳しいものがあったので(とは言え、結局20位と惜しい位置には入っていて、あと一点あればSpeaker Scoreでは16位のチームに勝っていたのでブレークできたのですが)、僕は日本人の輪から少し離れた所で聞いていました。そしてESLの16チームで名前が呼ばれなかった事が分ると、挑戦が終わった感じを一人噛みしめていました。何人かの人がブレークできなかった事に気づいて慰めに来てくれましが、有り難いと思いつつも、やはり一人になりたい気持ちだったので、近くの海の方に向かって何も考えず過ごしていました(どのくらい時間がたったのか分りませんが、凄く長く感じました)。
今年のESLは1位のチームがなんと全体で33位(全体のブレーク数は32です)、そして16位のチームでも15点と、インフレ傾向が見られたようです。いずれにしても、自分にとって本当に特別なワールドという舞台で、しかも2日目終了時に12点とかなり近づいた上でのブレーク落ちは、今まで経験した感触と全く違いました。本当に何を考えて良いのか分らず、ひたすら終わってしまったなーという感じで、これからの自分が空っぽになりそうな感じでした。

と、ネガティブな心情描写ばかり書き連ねても仕方ない訳ですが(笑)翌1月1日は遅くに起きてマニラ市内で外出、聖堂を見に行ったりしました。2、3日はブレークラウンドの観戦、来る人の数がグッと減っていて、やはりワールドとは言え(逆にワールドだから?)みんな自分のディベートが終わったら、観光したり遊びたいんだな、と思いました。3日は最終日で、Grand Finalは観戦者も含めみんな正装で大きなホールに詰めかけました。ディベート前にフィリピンの国歌が流れ、まさにクライマックスという感じでした。Grand Finalは入場の仕方とか演出が凄くて、会場の雰囲気も最高潮、NationalismというGrand Finalにふさわしいmotionで、見ていて凄くinspireされる感じでした。優勝は2年連続OGからのMonashでした。COのSydneyも上手かったです。

そして最後に一つ嬉しいことが起きました。Grand Final後に同じ会場で行われたAward Ceremonyで、自分には流石に縁がないだろうと思いきや、EFL 3rd Best Speakerで名前が呼ばれたのです。凄く驚くと同時に最後の最後で良いことがあって新年明けてから3日で一番happyな気分になりました。その後はディナー、翌4日夕方にマニラをたち、5日に日本に帰国しました。


このスピーカープライズには色々な思いがあったのですねえ…

と、ずいぶん長くなりましたが、こうして僕の2回目のワールドは終わりました。
総括すると、組ませて頂いた田中さんのおかげもあり、常に高いレベルのラウンドで勝負できたことで本当に貴重な経験ができたと思っています。
一方で、結果に関しては今の実力をある程度反映したものだとは思いますが、やはり惜しいところまで行った分悔しさはマックスな感じです。
僕は今回2回目ということで、大会前はワールドはこれが最後かと思っていましたが、もし機会を与えられるならば、次回はもっと強くなって上を狙いたい、と思いました。ESLは18点や17点とネイティブのような点数を取っているチームが上にいるので、その当たりのチームに挑戦したいです。

最後に、今回ワールドに出るにあたって、様々な形でお世話になった方に感謝の気持ちを表して、終わりたいと思います。ありがとうございました。

コメント